神奈川県内高校外国語科教員対象春季CALL研修会 開催報告
May 21, 2010/レポート
2010年3月30日(火)、神奈川県立白山高等学校にて『高校外国語科教員対象CALL研修会』が開催され、県内の先生方20名参加のもと、以下の3つのプログラムが実施された。
1.「ディジタル・ストーリー・テリングの手法紹介」
神奈川県立白山高等学校 教諭 土屋 寛 先生
土屋先生が授業で取り入ている「ディジタル・ストーリー・テリング」の活動を、参加者の先生に体験していただくワークショップ。Microsoftの『Photo Story』を利用し、「静止画を取り込んで並べる」「コメントを付ける」「場面にあわせたセリフを録音する」「イメージに合わせたBGMを付ける」という手順に従い、作品を完成させる。Photo Story はフリーでインストールできるソフトで、簡単な操作で完成度の高い作品ができる、とのこと。
先生から各操作についてわかりやすく説明いただいたほか、ソフトをインストールする時の環境構築の注意点や、活動に対する学生の反応などをご紹介いただき、先生方は土屋先生の説明にうなずきながら熱心に作業に取り組んでいた。先生は、ご自身の経験から「語学のみならず、さまざまな授業で生徒主体の発表活動を行うことができるのでは」とお話された。
参加された先生方からは「楽しい活動で、生徒の興味を引ける。総合的な力を評価するのに良い手段だと思う」「機会があったら是非実践してみたい」など、ご自身の授業に取り入れてみたいとの感想が多く寄せられた。
2.授業実践発表
「CALLを利用した『考える』リーディング授業の構築 ―グループワークを通して―」
日本大学 理工学部 助教 中村 文紀 先生
中村先生のプログラムはCALLでリーディングスキルを向上させる授業実践例のご紹介。授業では、「学生自身が考える」ことに主眼を置き、まずは学生同士のグループで考察、代表者が発表、クラス全体でディスカッションする活動を実践されてきた。授業展開を表で提示し、活動ごとに一般教室と比較をしながらCALL教室での授業のメリットをご説明、CALLでのグループワークは「1つの有効な手段」と話された。実際の授業の様子を撮影したビデオも流されて、先生のテンポの良い授業進行と学生たちの活発なグループワークの様子を垣間見ることができた。その他、e-Pen(ペンツール)を使ったコンピュータ上での板書のしかたなど、CALLをフル活用した先生のご発表には、ICT活用のヒントが大いに盛り込まれていた。
先生はCALL以外にもクリッカー『Interwrite Response』を利用されており、授業で実施した小テストを使って、回答した結果がどのようにフィードバックされるか、参加者に実際にクリッカーで回答してもらいながらご説明された。また、『Interwrite Response』の教材はPowerPointで簡単に作成できること、問題作成で工夫されていることなども紹介された。システムについての様々な質問が飛び交い、先生方の興味の高さが伺えた。
3.ムービーテレコを利用した活動とグループワーク体験
日本大学 理工学部 助教 中村 文紀 先生/チエル株式会社 三木 智絵
CaLabo EXの動画音声学習ツール『ムービーテレコ』を活用した課題とグループワークを体験するプログラム。一人ひとりにDVD映像の一部を配信し、日本語訳に取り組んでいただく。
まず、チエル担当者からムービーテレコの機能や基本的な操作方法についてご説明。教師側でDVD映像をキャプチャーし、生徒側に配信する一連の手順がわかるように、コントロールの様子をセンターモニタに映し出してご覧いただいた。次に、各生徒側のムービーテレコを実際に操作し、配信された動画を視聴しながら日本語訳をWordに入力。それぞれの訳が完成したところでグループワークに移る。中村先生が先生役になり、実際の授業のように進行していただいた。CaLaboコントローラでグループを組み、チャットボードを起動。グループのメンバーは自分の答えをチャットボードに書き込み、ヘッドセットを通してメンバーと話し合いながら訳を推敲していく。先生から指定された代表者はグループの訳をまとめて全員に発表する流れ。中村先生は「こうした機会に、生徒の気持ちになっていただければ」とコメントされていた。参加された先生方も生徒として真剣にグループワークに取り組まれ、生徒側の感想や学習効果をご体験いただく良い機会になったのではないかと思う。
今回は体験型のプログラムを通して、CALLを活用した授業のメリットを実感いただけたようだ。いずれも今後の授業のご参考にしていただけるような、大変充実した研修会であった。











